オンライン英会話と通学型のスクール
どっちがいいの?
オンライン英会話を検討されている方の中には、通学型スクールと比較検討されている方も多いでしょう。人それぞれの好みによりますので、一概にどちらが良いのかを答えることはできません。
しかしそれぞれの特徴を知ることで、どちらが良いかの判断をすることは出来ると思います。いくつかの項目で、オンライン英会話と通学型のスクールを比較しましたので、是非参考にしてください。
目次
はじめに
私は2011年からオンライン英会話を続けておりますが、同時に通学型のスクールにも長く通っておりました。最近は定期的には通っていないのですが、月2回くらいはレッスンに参加しています。
各項目での比較内容は、決して想像で述べている訳ではなく、私自身の体験に基づくものです。
対象とするスクール
なお、通学型のスクールといっても、大手のスクールから、直接講師と交渉しカフェでレッスンするようなものまで、いろいろあります。またオンライン英会話においても、初心者を対象にしたものから、ビジネス英会話まで多岐にわたります。
この記事では、最も一般的な、というか私が実際によく知っている、下記を対象にして比較しております。
- オンライン英会話
- DMM英会話やレアジョブなどの代表スクール
- 通学型スクール
- クラス制の店舗型スクール(週数回)
オンライン英会話と通学型スクールの比較10項目
オンライン | 通学型 | |
---|---|---|
料金 | 安い | 高い |
利便性 | 高い | 低い |
継続 | 続けやすい | 続けにくい |
頻度 | 高い | 低い |
話しやすさ | 人による | 良い |
講師の質 | 個人差大 | 安定的 |
講師の選択 | 毎回選択制 | 担任制 |
レッスン形態 | 1対1 | グループ |
モチベーション | 個人次第 | 連帯感あり |
トラブル | 回線・デバイス | 人間関係 |
1.料金
オンライン英会話は、マンツーマンレッスンが、ネイティブなら1時間1,100円、ノンネイティブなら450円くらいが相場になります。
通学型のスクールの場合、グループレッスンだと1時間2~3,000円、マンツーマンだと4~5,000円くらいが相場だと思います。
ただし、上記のオンライン英会話の料金は、毎日受けた場合の料金になります。実際には毎日出来る人は少ないと思いますので、もう少し高くはなりますが、それでも通学型のスクールよりはかなり安価に収まります。
また通学型スクールの場合は、通学にかかる交通費のことも計算に入れておきましょう。自転車で通える距離なら不要ですが、電車を使うなら電車賃も含めて考えましょう。
料金に関しては、オンライン英会話のメリットが大きいです。ネイティブなら約1/4、ノンネイティブなら1/10くらいで収まります。
2.利便性
オンライン英会話の場合、レッスンの曜日も時間も自由に決めることができます。もしも都合が悪くなった場合、多くのスクールでは数時間前までキャンセルが可能です。
そして、インターネットを使える環境であれば、いつでもどこでもレッスンを受けることができます。外で歩きながら受けている人も珍しくありません。
いっぽうで、通学型のスクールでは、レッスン日時が毎週固定されます。固定されないスクールもありますが、クラスがレベル別に別れている都合上、自由には選べないでしょう。またレッスン時間以外にも通学にかかる時間なども必要になります。
利便性においても、オンライン英会話のメリットが大きいです。
3.続けやすさ
英語が話せるようになるためには、続けることが重要です。
通学型スクールは、曜日と時間を固定されることが多いと述べましたが、毎週必ず同じ時間帯に通うことは、簡単ではないでしょう。
もしもレッスンにいけなかった場合、多くのスクールでは、その分のレッスンは消化されます。他の日に振替はできません。
オンライン英会話スクールにおいても、続けるのは簡単ではありません。実際に続けれられないという人は多く存在します。
しかしこれはオンライン英会話というよりも、本人の意思によるものです。本人に強い意志があれば、続けることは難しくはありません。実際に私も12年間(2023年の時点で)続いています。
人によっては、実際に通う方が、さぼりにくいので続けやすいこともあるでしょう。
しかし多くの人にとっては、時間や場所に拘束されない、オンライン英会話の方が続けやすいと思います。
4.頻度
英語が話せるようになるためには、頻度もとても大事です。
多くの人にとって、毎日決まった時間に通学するのはかなり難しいことでしょう。仕事をされている方なら、週1~2回通うのが現実的な頻度と思います。
オンライン英会話の場合、毎日25分レッスンをするプランが中心です。1日に2~3レッスンや、無制限でレッスンができるプランも用意されています。
私は通学型のスクールに通っていた時、週1回1時間のレッスンを、何年も続けている人にたくさん会いました。しかし元々英会話が得意な人を除き、その頻度で話せるようになった人は知りません。いくら継続しても、頻度が低いと効果は薄れてしまします。
多くの人にとっては、場所や時間を拘束されないオンライン英会話の方が、レッスンの頻度を高めやすいでしょう。
5.話しやすさ
オンライン英会話は、スマートフォンやPCなどのデバイスを使って講師と会話します。対して、通学型の場合は、講師と直接会話向き合って会話をします。
デバイスを通して話すオンライン英会話は、どうしても好きになれないという意見はたまに目にします。レッスンにおいての会話のしやすさという点では、ほとんどの人にとって、直接話せる通学型の方がメリットが大きいでしょう。
6.講師の質
オンライン英会話の講師は、大きく2タイプに分かれます。英語を教えることを専門にしているプロ講師と、空いた時間を活用して教えている副業講師です。
プロ講師の場合、資格や経験などがないと採用されないので、一定のレベル以上は期待できます。一方で副業講師の場合は、英語は話せるもの、教えるためのトレーニングや資格の有無は人それぞれ。講師のレベルにはばらつきがあります。
いっぽうで、通学型スクールの講師の多くはネイティブ講師です。私の経験上では、教えるための教育や資格の経験はなく、日本に来て、手っ取り早くできる仕事という理由で、講師をしている人が多かったです。
しかし彼らの多くは、講師業を本業にしており、指導経験は豊富です。もちろん英語を話す能力は高く、直接面接などを経て採用されているので、指導力においても、一定以上のレベルは期待できます。
まとめると、オンライン英会話の場合、プロ講師を採用しているスクールならレベルは安定、副業講師の場合は、レベル差大。ほとんどのスクールは、副業講師を採用しています。
いっぽうで、通学型のスクールの場合、ネイティブで英語力は高く、指導力も安定しています。
講師の質という点では、通学型のスクールの方がメリットが大きいでしょう。
7.講師の選択
講師の選択という点においては、両者のシステムが大きく違うため、単純に比較することは難しいです。
まずオンライン英会話の場合、担任制ではなく、レッスンごとに講師を自分で選択して選びます。講師の予約は早いもの勝ちなので、毎回同じ講師からレッスンを受けるのは難しいでしょう。
いっぽう通学型のスクールの場合、担当する講師は毎回同じか、2~3人の中の誰かというケースが多いです。講師の在籍数がそんなに多くないため、ある程度同じ講師からレッスンを受けることになるでしょう。
このような違いから、担任制を好む人にとっては通学型スクールにメリットがあるでしょう。いっぽうで担任制の場合、仮に相性が合わなくても、講師を変えれないというデメリットもあります。
自分で自由に講師を選択したい人には、オンライン英会話の方がメリットがあります。
8.レッスン形態
オンライン英会話のレッスンは、基本的に一対一のプライベートレッスンになります。グループレッスンを採用しているスクールもありますが、その数はかなり少ないです。
いっぽう通学型スクールの場合は、グループレッスンが主流です。プライベートレッスンもあると思いますが、かなり割高になるでしょう。
プライベートレッスンが、一人で時間を専有できるのに対し、グループレッスンはみんなで時間を共有しています。仮に1グループ4人で1時間のレッスンを受けた場合、実質自分が話せる時間は15分程度と考えると良いでしょう。
グループレッスンを好む人もいると思いますが、多くの場合、時間を専有できるオンライン英会話の方がメリットが大きいでしょう。
9.モチベーション
オンライン英会話は志が高くないと、継続するのは難しいと思います。レッスンはマンツーマン、毎回講師は変わるので、人とのつながりが低く、自分ひとりでやっている感が強いからです。
それに対し通学型スクールの場合、講師は毎回同じで、ある程度顔見知りのメンバーでレッスンを受けることが多いです。イベントを開催しているスクールも多く、参加することで生徒間のつながりが出来ます。仲良くなれば連帯感も生まれ、それがモチベーションになることもあるでしょう。
通学型スクールの方がややメリットを感じますが、逆に一人で黙々とやりたい人にとってはデメリットにもなり得ます。モチベーションという点では、個人の性格や目標の有無による部分が多く、どちらにメリットがあるかは一概には言えないです。
10.トラブル
オンライン英会話では、回線やデバイスのトラブルがつきものです。たとえばオンライン英会話の代表的な国、フィリピンでは激しい雨が降ると回線が悪くなることがあります。
またレッスンを受ける側も、ある程度安定した回線がないと、レッスン中につながらなくなったり、デバイスやアプリがフリーズを起こすこともあります。
いっぽう、通学型のスクールでは、人間関係のトラブルが起きることがあります。講師と性格が合わなくても、担任制の場合、交代してもらうのは容易ではありません。そもそもスクールに講師が一人しかいないことも考えられます。
また、グループレッスンで、一緒にレッスンを受ける人とのトラブルもあります。クラス内に気に入らない人がいても、クラスを変えてもらえるかは状況次第。グループレッスンの場合、レベルごとにクラスを作るので、メンバーの入れ替えは容易ではないのです。クラスは2~4名くらいが一般的なので、話さないという選択肢もありません。
デバイスや回線のトラブルか、人間関係のトラブルか。どちらの方が耐え難いかは、個人次第でしょう。トラブルという点においても、オンライン英会話、通学型スクールのどちらにメリットがあるかは一概には言えません。
自分に合うのはどっち?
各項目で比較しましたが、実際にどちらの方が自分にあっているか、見えてきましたでしょうか?オンライン英会話、通学型、それぞれどんな人が合うのかを、上げてみました。
オンライン英会話が向いている人
- 英語を話せるようになりたい
- 週3回以上レッスンを受けたい
- レッスン料金を安価に抑えたい
- 毎週同じ時間に通うのは難しい
- 1対1のレッスンが良い
- いろんな国の人と話したい
通学型スクールが合う人
- 直接話したい
- 担任制が良い
- ネイティブかつ経験が豊富な講師が良い
- グループレッスンが良い
- イベントなど交流もしたい
英語を本気で話せるようになりたいなら、オンライン英会話の方が良いと思います。英語を話せるようになるには、頻度と継続が重要で、オンライン英会話の方がそのメリットが大きいからです。
ただし通学型に毎日のように通える人なら、その限りではありません。多くの人にとっては、経済的にも、肉体的にも、頻繁に通うのは難しいでしょう。
まとめ
今回は、オンライン英会話と通学型スクールを10項目で比較しました。
全体的には、オンライン英会話にメリットが多い内容となりました。しかし、どちらにもそれぞれメリットがあり、どちらか一つを選ぶ必要もありません。
私は、それぞれのメリットを活かすために、両方利用することをおすすめします。