今回はオンライン英会話の講師について、オンライン英会話ナビゲーターのノエル博士に聞いてみたいと思います。

オンライン英会話のサイトによっては「プロ講師」とか「プロフェッショナル」とか書かれていますが、「え?講師なんでみんなプロでしょ?」って思うんですが、どういうことなんでしょう?
確かにそう思いますよね。私も英会話スクールに通うまであまり考えたことなかったので、よく分かります。
今回はその辺について、詳しく説明していただけますでしょうか?
はい、ぜひ。プロ講師のメリットやデメリットについても、意見を述べれたらと思います。

プロ講師とは?

率直に思うのですが、英語を教えて報酬を得ているのであれば、みんな「プロ講師」なのではないでしょうか?
プロといえば、プロですね。ですが、「英語を話せる」講師と、「英語を教えられる」講師は、違うと思うんです。
つまりプロ講師というのは、「英語を教えられる講師」ということですか?
少しニュアンスは違うのですが、英語を教えるためのトレーニングを受け、資格を保有している講師のことを「プロ講師」と呼んでいます。
以下、そのような講師を「プロ講師」と呼びましょう。オンライン英会話の講師では、プロ講師ではない人もいるということですか?
いや、それどころか、ほとんどがプロ講師ではないと思います。プロ講師の方が珍しいと思います。
それは驚きですね。。みんなプロ講師だと思っていました。
さらに言うと、通学型の英会話スクールの講師の多くもプロ講師ではないと思います。

日本にいるネイティブ講師の多くも英語を教える専門家ではない

そうなんですか??英会話スクールの講師もプロ講師ではないのでしょうか?
もちろん、プロ講師もいると思いますが、多くはプロ講師ではないと思います。私は今まで10人以上の英会話スクールのネイティブ講師と知り合いましたが、母国で英語を教えるためのトレーニングを受けている人は、一人も知りません。
どういう経緯で講師をしているのでしょうか?
理由は聞いてませんが、持っているスキルを活かせて報酬が良いからではないでしょうか?
英語を教えることを目的に日本に来たのではないということでしょうか?
あくまでも私の憶測になりますが、別の理由で日本に来て、英語を話せるから講師になったという人が多いと思います。
それは衝撃ですね。。
私も最初聞いた時は驚きました。まぁでも、少し考えたら分かることだし、だからといって、悪いわけでもないと思います。

オンライン英会話の講師は3タイプ

20210803 2
プロ講師の定義は分かりました。オンライン英会話の講師も2タイプに分かれるということですか?
私は3タイプに分かれると考えています。ここでは、プロ講師、専任講師、パートタイム講師と呼ぶことにします。
なんとなく推測できましたが、それぞれについて説明してもらえますか?
はい。一つずつ説明します。その前に最初に言っておきたいのが、どのタイプの講師が良い悪いって話ではないんです。良し悪しは、やりたいことによって人それぞれだと思うのです。ただ自分にはどのタイプの講師があうのかを知って、それによってスクールを決めたほうが良いと思うのです。

プロ講師

20210527 2
  • 英語を教えることを本職としている
  • 英語を教えるトレーニングを受け、TESOLなどの資格を保有している
プロ講師はネイティブですか?
いえ、ネイティブに限らないですね。私の知る限りでは、オンライン英会話のプロ講師はフィリピン人が多いです。
ネイティブのプロ講師が在籍している、オンライン英会話はないのでしょうか?
探せばありそうですが、ネイティブというだけでも料金は高くなりますので、プロ講師となると料金的にかなり高くなりそうですね。オンライン英会にはコスパを求める人が多いので、ニーズが少ないのかもしれませんね。

専任講師

  • 英語を教えることを本職としている
  • 英語を教えるための資格やトレーニングは受けていない
英語は話せるけど、教える専門家ではない人ってことですね。
そうですね。英語の講師を本業としているけど、そのための教育を受けたわけではない講師ですね。
このタイプの講師は多いのですか?
多いと思います。オンライン英会話の多くの講師は専任講師だと思います。
レベル的にはプロ講師より落ちるのですか?
人によっては、プロ講師と遜色ない人もたくさんいると思います。スクールによっては、英語を教えるためのトレーニングをしているところもあります。そういうスクールの講師は、資格がないだけでプロ講師並みのレベルを持つ人も多いと思います。
専任講師のメリットはなんでしょう?
コスパですね。プロ講師が在籍しているスクールは、レッスン料金は2倍近くになることが多いです。専任講師はコスパの面で言えば、一番高いと思います。
逆にデメリットはなんでしょう?
講師によってのレベル差は、プロ講師よりあると思います。質や安定性を求めるのであればプロ講師の方が良いでしょうね。

パートタイム講師

  • 英語の講師ではなく、別に本業を持っている
  • 英語を教えるための資格やトレーニングは受けていない
本業は別にある講師ということですね。
はい、学生または定職を持っていて、空いた時間に講師をしているというタイプの人です。
このタイプの講師も多いのですか?
多いですね。専任講師と同様に、オンライン英会話では、パートタイム講師はとても多いと思います。
パートタイム講師のメリットはなんでしょうか?
専任講師と同様にコスパですね。レッスン料金が安いスクールの多くは、パートタイム講師だと思います。
デメリットはありますか?
人によっては、無愛想だったり、音声が悪かったり、アクセントに癖があったりと、専任講師以上にレベル差はあると思います。また本業があるので、レッスンが不定期な人も多いです。良い講師を見つけても、レッスンを受けていないってこともよくありますね。
レベルの低い講師は避けれないのでしょうか?
スクールによっては、講師のレビューがあるので、レビューの高い講師を選べば、レベルの低い講師にあたることはほとんどないですね。

プロ講師のメリット

  • レベル判定と的確なアドバイスができる
  • 細部への気遣いができる

レベル判定と的確なアドバイスができる

レベル判定とはどういったものでしょう?
プロ講師が在籍しているスクールでは、よく最初にレベル判定が行われます。初回のレッスンが終わったあとに、単語や文法、発音など、項目別にレベル判定と、弱点を指摘してくれます。そしてそのために必要なレッスンを提案してくれます。
それはありがたいですが、低かったらショックですよね。
自分が思っていたより低いってことは、よくあるみたいです。でも確実にレベルを上げたい人は、自分の弱いところを知って、それを強化することは必須だと思います。
レベル判定は、プロ講師が在籍しているスクールならではのサービスでしょうか?
プロ講師が在籍しているスクールでないと、あまりやっていないですね。必ずしもプロ講師しかできない訳ではないと思いますが、英語を教えることに長けている講師がいないと、判定するのは難しいと思います。
専任講師やパートタイム講師ではできないものでしょうか?
人によると思いますが、できない人は多いでしょうね。例えば、私たちは日本語を話しますが、日本にいる留学生の方の日本語を聞いて、足りない点や理由、どうすれば日本語が上達するか、的確なアドバイスができるでしょうか?
どこがおかしいかは分かっても、どうすれば上達するかを アドバイスするのは難しいですね。。
それが「話せる」と「教えられる」人の違いなんですよ。日本語でも英語でも、教えるためのトレーニングを受けてないと、的確なアドバイスをするのは難しいと思います。実際「日本語講師」という職があるのですが、多くの方が日本語講師になるために専門学校で勉強しているんですよ。

細部への気遣いができる

気遣いとは、どういうものでしょう?
会話のスピード、会話の配分、音声、回線トラブルなど、快適にレッスンを行うためには、いろいろと気遣いが必要なんです。それらに気を配りながらレッスンができるのも、プロ講師のメリットですね。
気遣いができてない講師にあったことはありますか?
プロ講師ではないですが、レッスンを受けていて不快に思ったことは何度もありますよ。特に音声や回線トラブルが続くと、もうその講師からレッスンを受けたいとは思わないですね。
プロ講師はどんな気配りをしているのでしょうか?
私が感じたプロ講師の気遣いは、以下です。
  • 必ず最初によく聞こえるか、見えるか確認してくれる
  • 笑顔が耐えない
  • 会話のスピードが早くないか、確認してくれる
  • 会話のリズムは重視しつつ、間違いは的確に指摘してくれる
  • 自分ばかり話したり、生徒ばかりに話させたりしない
  • 音声がクリア、ヘッドセットにこだわっている
  • 回線トラブルを避けるために事務所でレッスンを行っている
これらができるのもプロ講師ならではってことでしょうか?
プロ講師でなくても、できている人ももちろん多数います。でもプロ講師の方ができている確立が高いということですね。

プロ講師のデメリット

  • レッスン料金は高い
  • 現実的な英会話とのギャップがある

レッスン料金は高い

まぁ、これは当然ですよね。
教えるためのトレーニングを受けて、資格までとっていますからね。良いサービスを提供できる人が、高い報酬を得ることはごく自然なことと思います。
どの程度高いのでしょうか?
私の印象ですが、専任講師やパートタイム講師の2倍くらいしていますね。それだけ払う価値があると思う人は払うでしょう。
逆にそれだけの価値がないと思う人もいるわけですか?
価値がないというよりも、そこまでのサービスを必要としない人はいると思います。

現実的な英会話とのギャップがある

これはどういうことでしょう?
実際に海外や、外国人があつまるバーなどで、ネイティブやノンネイティブの方と、英語で会話をすれば分かると思いますが、ものすごく早くて聞き取りにくいことがよくあります。プロ講師の良い環境だけしか知らないと、リアルな英会話では、かなり苦労すると思います。
実際はもっと会話しにくいということですね。
まずとにかく会話のスピードが早いです。人や国によってアクセントも様々です。イギリスで実際に現地の人と話したときに思ったのですが、こちらが分かってなくても、丁寧に説明しようとはしてくれないですね。なので、しつこいくらい聞くメンタルが必要です。
あえて聞き取りにくい講師を選べということでしょうか?
実践的な英会話力を身に着けたいなら、それも全然ありと思いますよ。ただ基礎がないと会話はできないので、しっかり英語の基礎を身につけてから、いろんな人と話した方が良いと思います。しっかりと基礎を身につけるにはプロ講師は良いと思います。

プロ講師の在籍するスクール

まとめ

プロ講師とは何かよく分かりました。では最後にまとめてください。
まずオンライン英会話の講師は、プロ講師・専任講師・パートタイム講師の3タイプが存在します。良し悪しではなく、それぞれのメリット・デメリットを知って、今の自分にはどのタイプの講師が適任なのかを知ることが重要と思います。
プロ講師は、英語の基礎をしっかりやりたい人や、より高いレベルに行きたい人で、多少高くても質の高いレッスンを求める人向けと思います。逆に気軽に楽しみたい人、実践的にいろんなタイプの人と話したい人には、メリットは少ないかもしれません。
よくわかりました。最後まで読んでくださりありがとうございました。
よかったらシェアお願いします